ドラえもん
2000.09.02更新

 僕がドラえもんを知ったとき、すでにてんとう虫コミックスでは11巻まで出ていました。新しい巻が出てすぐ買ったのがこの12巻。昭和51年12月25日初版1刷発行となっていますから、小学校3年生の時ということになります。たぶん、6年のころには「ブラック・ジャック」の方にはまっていて、ドラえもんはあまり読まなくなっていたと思います。

 そのドラえもんが、いまだに子供たちに人気があり、キャラクターグッズが売れ、海外にも進出しているというのは驚きです。

 ドラえもんのすごいところはいろいろあると思いますが、かなり難しいSFテーマをあたりまえに盛り込んでいるところなど、相当なものです。
 タイムパラドックス。例えば、タイムマシンで自分が生まれる前に行って両親の結婚を妨害したら自分は生まれなかったことになる→未来から両親の結婚を妨害しに来ることは出来ない→両親は結婚して自分は誕生することになる→未来から両親の結婚を妨害しに来られる→…という矛盾 が生じる、てな感じのSFテーマですね。 ドラえもんには、このタイムパラドックスネタが盛んに登場します。1時間後のドラえもんとのび太がタイムマシンでやって来て、現在のドラえもんとのび太と協力してどうのこうの、みたいな話ですね。ブルース・ウィリス主演の「12モンキーズ」はタイムパラドックスもので結構話題になった映画ですが、僕は「これってドラえもんと同じか」と思いました(^^;)。ホント、おこちゃま向けと思ってあなどってはいけません。

 ドラえもんのキャラクターデザインもすごいです。このシンプルな円弧のくり返しと大胆な青と白のツートンカラー。かわいらしさがあるし、一度見たら忘れないし、誰にでもすぐに描けます(いや、実はきちんと描くには結構デッサン力が必要)。初代新幹線やiMacのデザインに通じるものがありますね(^^;)。一見バカにしたくなるけど、こういうデザインはそう簡単には生まれるものではありませんよ。すごいです。

 そう言えば、ドラえもんってテレビ朝日系列で今も続いているTVアニメシリーズ以前に、確か日本テレビ系列でアニメになってましたよね。“僕のドラえもんが町を歩けば、みんなみんなが振り返るーよ、はぁドラドラ”という感じの主題歌のやつ。


2000.08.28作成 2000.09.02更新
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